安西水丸版画集『ONE DAY』監修山本容子 3月19日発売! 刊行記念版画展とトークイベントの開催も

没後10年、安西水丸制作の銅版がアトリエで発見された。
果たしていつごろの作品か、なぜ銅版画を安西水丸は試みたのか、いくつかの謎が残った。
それを解き明かすべく版画家・山本容子の監修のもと、特装本として最初で最後の版画集が誕生——

漫画家、イラストレーター、装丁家、エッセイスト、小説家とたくさんの顔を持つ安西水丸。そんな安西の膨大な数の作品が保存されているアトリエで発見された銅版を、銅版画家山本容子の監修のもと、銅版画集『ONE DAY』として没後10年目となる2024年3月19日に刊行。スイッチ・オンラインストアのみの20部限定で販売します。

3月15日に発売されるトラベルマガジン『Coyote No.82 特集 安西水丸の教え』の取材で、安西水丸のアトリエを訪れた際に、腐蝕が進んで黒くなっている銅版を偶然発見した。 いつ作られたものなのか、なぜエッチングを試みたのか、安西の妻岸田ますみも知らなかった。そこで、スイッチと旧知の間柄である銅版画山本容子のもとに、銅版を持ち込み、その筆致を辿ってもらった。

山本容子は銅版画家として、繊細な描線と独特な色彩感覚で独自の世界を確立し、絵画に音楽や詩などを融合させるコラボレーションで数多くの作品を生み出している。山本に銅版画の教えを受けたアーティストは、グラフィックデザイナーの和田誠や絵本作家の佐野洋子、沢野ひとしなどがいる。

山本の職人技によって磨かれ、黄金色の輝きを取り戻した銅版はいずれもサイズはB5大のもので、モチーフはそれぞれ「窓と植物」、「ヘリンボーンのジャケットを着た男とボーダーのTシャツを着た女」、「ヌードの女とジャケットがかかった椅子」。安西水丸の机の引き出し奥にしまわれていた幻の作品が、屈指の銅版画家の手によって紐解かれ、没後10年を期に甦る。

『ONE DAY』刊行記念
安西水丸版画展 2024.3.15−24

2024年3月15日(金)〜24日(日)まで、Rainy Day Bookstore & Cafeにて、『ONE DAY』に収録されている版画とその原版を展示します。

日程 2024年3月15日(金)-24日(日)
13:00-18:00 OPEN
不定休(3月23日のみイベントの設営のため、15時CLOSE)
場所 Rainy Day Bookstore & Cafe
(東京都港区西麻布2-21-28 スイッチ・パブリッシング地下1F)
入場料 無料

山本容子、信濃八太郎&山﨑杉夫 トークイベント開催

版画展の開催にともない、トークイベントを行います。本イベントの前半パートでは、『ONE DAY』を監修した銅版画家山本容子と、雑誌『SWITCH』『Coyote』の編集長新井敏記による対談です。後半では安西水丸の弟子である信濃八太郎と山﨑杉夫が登壇し、新井を訊き手とした鼎談を行います。ふるってご参加ください。

*本イベントは有観客+オンライン配信(YouTubeライブ )によるハイブリッドイベントでの開催です。また、後日見逃し配信を予定しております。

<プロフィール>

山本 容子(やまもと ようこ) 1952年生まれ。銅版画家。1978年日本現代版画大賞展西武賞、1980年京都市芸術新人賞、1983年韓国国際版画ビエンナーレ優秀賞、1992年『Lの贈り物』(集英社)で講談社出版文化賞ブックデザイン賞を受賞。また、数多くの書籍の装幀、挿画をてがけている。

信濃 八太郎(しなの はったろう)1974年生まれ。イラストレーター。日本大学芸術学部演劇学科舞台装置コース卒業。在学中より安西水丸師に学ぶ。現在「毎日新聞」夕刊にて小説「三毒狩り」(東山彰良 著)の挿画を連載するほか、「W座を訪ねて」として全国の単館映画館を取材中。

山﨑 杉夫(やまざき すぎお)1968年生まれ。イラストレーター。立教大学経済学部、セツ・モードセミナー卒。その後、安西水丸に師事。主な仕事に『大好きな町に用がある』『いきたくないのに出かけていく』(角田光代 著、小社刊)装画がある。

日程 2024年3月23日(土)18時30分スタート
チケット発売期間 3月8日(金)–23日(土)12時まで
入場料 【入場券のみ(会場視聴)】1500円(税込)
【配信視聴・書籍(Coyote No.82)付】1,840円(税込)
【配信視聴チケットのみ】500円(税込)
チケット購入 https://passmarket.yahoo.co.jp/event/show/detail/02kytjjb72m31.html

安西水丸版画集『ONE DAY』
200,000円(税込)