【HENDER SCHEME × TOD’S】俳優・仲野太賀と女優・河合優実が纏うファッションストーリー

イタリアの名門ラグジュアリーブランドであるTOD’Sと、TOD’Sと同じくシューズを中心にアイデア溢れるレザー製品を展開する日本のHENDER SCHEMEとの異色のコラボレーションが実現した。完成したアイコニックなアイテムたちを、俳優・仲野太賀と女優・河合優実が纏う、ファッションストーリー

俳優・仲野太賀と女優・河合優実が纏う、ファッションストーリー Presented by TOD’S 1
COSTUME: HENDER SCHEME × TOD’S
MODELS: NAKANO TAIGA, KAWAI YUUMI
PHOTOGRAPHY: KUMAGAI YUKI
STYLING: LEE YASUKA
HAIR & MAKE-UP: AMANO

 

*画像をクリックすると拡大・衣装の詳細が表示されます

俳優・仲野太賀と女優・河合優実が纏う、ファッションストーリー Presented by TOD’S 2
俳優・仲野太賀と女優・河合優実が纏う、ファッションストーリー Presented by TOD’S 3
俳優・仲野太賀と女優・河合優実が纏う、ファッションストーリー Presented by TOD’S 4
俳優・仲野太賀と女優・河合優実が纏う、ファッションストーリー Presented by TOD’S 5
俳優・仲野太賀と女優・河合優実が纏う、ファッションストーリー Presented by TOD’S 6
俳優・仲野太賀と女優・河合優実が纏う、ファッションストーリー Presented by TOD’S 7
俳優・仲野太賀と女優・河合優実が纏う、ファッションストーリー Presented by TOD’S 2 俳優・仲野太賀と女優・河合優実が纏う、ファッションストーリー Presented by TOD’S 3 俳優・仲野太賀と女優・河合優実が纏う、ファッションストーリー Presented by TOD’S 4 俳優・仲野太賀と女優・河合優実が纏う、ファッションストーリー Presented by TOD’S 5 俳優・仲野太賀と女優・河合優実が纏う、ファッションストーリー Presented by TOD’S 6 俳優・仲野太賀と女優・河合優実が纏う、ファッションストーリー Presented by TOD’S 7

 
仲野太賀 1993年生まれ。2006年俳優デビュー。近年は映画『泣く子はいねぇが』『すばらしき世界』『あの頃。』ドラマ「コントが始まる」「#家族募集します」に出演。待機作に映画『ONODA一万夜を越えて』(10/8公開)舞台『いのち知らず』(10/22~本多劇場/地方公演あり)など
 
河合優実 2000年生まれ。2019年にデビュー後、映画、ドラマ、舞台、MV、CM、モデルなど多岐にわたり活躍。『佐々木、イン、マイマイン』、『サマーフィルムにのって』など話題作に出演。現在、映画『由宇子の天秤』が公開中。22年公開予定の映画『愛なのに』にも出演する

 
 

INTERVIEW: KASHIWAZAKI RYO

今回のファッションストーリーで2人が着用したのは、イタリアの名門ラグジュアリーブランドであるTOD’Sが展開する協業プロジェクト「トッズ ファクトリー」の第4弾、エンダースキーマとのコラボレーションとなるカプセルコレクションのアイテムだ。第1弾ではアレッサンドロ・デラクア、第2弾では今年惜しくも他界したアルベール・エルバスという錚々たるデザイナーを起用しており、第三弾で協業したマメ クロゴウチの黒河内真衣子に続き今回も日本人デザイナーが抜擢された。

エンダースキーマは柏崎亮が2010年に立ち上げたブランドで、未染色のベジタブルタンニンレザーを使用したシューズやバッグなどを中心に展開している。彼の手がけるアイテムは豊かなアイデアに溢れ、製法やレザーという素材に対する造詣が深いことを感じさせる。学生時代、浅草の靴工房で働き始めたことをきっかけに靴づくりを学んだ経験を持つ彼は、いわゆるファッションデザイナーとは異なるアプローチでモノづくりを行なっている。

そんな柏崎に今回のコラボレーションについて訊いた。まずはプロジェクトのスタートについて。

「数年前にお声がけいただいて以降、ゆっくりとコミュニケーションを続けてきました。2019年、協業の可否は別として現地を一度見てほしいというリクエストを受け、ミラノとマルケの本社と工房を訪れました。ミラノではクリエイティブ・ディレクターのヴァルター・キアッポーニや経営陣とミーティングをしました。マルケの工房は非常にクリーンで、従業員のための食堂や託児所もあり、アート作品が展示されているなど環境が抜群で、働いている人たちも技術も素晴らしかった。地域の住人の大多数がこの工房で働いているほどの規模で、それが地域の経済を回していると考えると、同じモノづくりに携わる者として誇らしく思えました。また、お互いシューズを中心にレザーを扱うブランドとして、クラフツマンシップへのリスペクトにおいて同じ方向を向いていると実感しました」

帰国した柏崎はコラボレーションを受けることを決意。コンセプト作りから開始する。

「イタリアに行き、トッズというブランドのキャラクターを体感できました。老舗ならではのトッズが持つクラシックな部分に、自分たちが持っている柔らかい感覚とコンテンポラリーなアプローチをいかに融合しようかと考えて、“TOD’S”の“T”と“D”を入れ替える“TOD’S⇄DOT’S”というアナグラムを思いつきました。そのドットを軸にして様々なプロダクトを派生させたのです」

トッズと聞いてまず思い浮かぶのは、ブランドのシグネチャーであるドライビングシューズの「ゴンミーニ」だろう。靴底に施したラバーペブル(ゴムの突起)が特徴的だ。

「ドットをゴンミーニのペブルに見立てて、巨大なペブル=マキシペブルを使ったソールを持つ、ボリュームのあるシューズを作りました。サークルバッグの円形のフォルムもドットから来ています」

確かにマキシペブルはこれまでのトッズではあり得ない、力強さを持ったディテールだ。しかし、この全く新しいソールをマルケの工房はすぐに受け入れてくれたのだろうか。この頃、イタリアではロックダウンが開始。直接説明することは不可能になっていた。

「職人さんとのやり取りでは言葉やスケッチだけでなくサンプルを作り、それと合わせて実現したいことを伝えることもあります。今回はイタリアにいる職人さんに、こちらで作ったプロトタイプを型紙と共に送りました。言語が異なり、日本とイタリアという距離もある中、サンプルを送りあえたことは、両ブランドに職人がいてモノづくりができるからこそ実現できたことでした。このように、プロトタイプを共通の言語としてコミュニケーションを取りました」

職人気質を持つ柏崎のクリエイティビティとトッズのクラフツマンシップが見事に融合した所以だ。今回、シューズやバッグだけでなく、レディトゥウエアにも挑戦している。

「これまで、レザージャケットやレザーのハーフパンツなどはシーズンに一型ぐらい作ったことはありましたが、ここまで幅広くウエアを作ったのは初めてです。アイテムについてトッズ チームから多少のリクエストはありましたが、それ以外は自由に製作できました。ウエアについてもコレクションとは異なるシルエットにするために、こちらで型紙とトワル(仮縫いのサンプル)を作って送りました。多くの言葉で説明するより、モノを見せた方が様々な情報がクリアに伝わります」

本コレクションのカラーパレットは、エンダースキーマの通常のコレクションに比べ、幅広いものになっていることも新鮮だ。

「色に関してもこちらで選びました。ヴァルター・キアッポーニがクリエイティブ・ディレクターになってからのコレクションの色彩はモダンで素敵だと感じていました。イタリアの色使いの妙に魅力を感じていたこともあって、僕が普段チョイスするカラーよりも幅広く選んでいきました」

こうして生まれた革新的なカプセルコレクションを柏崎はどう受け止めてもらいたいと思っているのだろうか。

「僕らのお客さんがトッズのショップに行ったり、またその逆であったり。そういった意味でこれらのアイテムが、普段届かないところに届いていったら嬉しいです」

柏崎亮 1985年東京生まれ。2010AWよりエンダースキーマをスタートし、レザーシューズを中心としたプロダクトを展開。「NEW CRAFT」をキーワードに、伝統的な技術や製法を用い、コンテンポラリーなアイデアを具現化するモノづくりを続ける