TOUCH THE STORY with CRAFT BOSS

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『竜とそばかすの姫』×「クラフトボス」によって生まれた一本の映像。両者はどのような思いのもとに集い、何を話し、共鳴していったのか。今回のコラボレーションで描かれた物語を紐解き、そこに込められた思いを探る

TEXT: SATO CHIHO

 

変化を肯定する、という精神
岩田泰河×水本晋平×谷生俊美

『竜とそばかすの姫』の主人公・すずの元に、クラフトボスのCM出演依頼が舞い込んで—— 。映画の公開に合わせ、そんなユニークなコラボレーションCMが誕生した。日本テレビ・映画事業部の『竜とそばかすの姫』プロデューサー・谷生俊美と、これまでもクラフトボスのCMクリエイティブを支えてきたCMプランナー・コピーライターの水本晋平、岩田泰河が、今回のコラボレーションの内幕を語り合う。
 

PHOTOGRAPHY: TADA

映画とクラフトボスの共通点

谷生 『竜とそばかすの姫』では、すずという主人公の姿を通して、新しい世界で新しい自分をどう生きていくか、ということを伝えています。今回のCM企画を進めるにあたって、その映画のテーマ性と、クラフトボスのブランドテーマ「WORK & PEACE」には通じるものがあると思ったんです。クラフトボスは缶コーヒーのBOSSから生まれたPETコーヒーで、多様な価値観を大切にしていると最初に聞きました。“既成のものをひっくり返して新しい一歩を踏み出してみたい”という人たちの日常にも寄り添うドリンクであり、ブランド自体も発売時はそうやって新しい風を吹かせてきたと思うので。

水本 企画を具体化していくにあたっては、細田監督が書かれた脚本を読み、監督が伝えたいことを僕なりに解釈しつつ、クラフトボスの精神性と重なる部分を探していきました。注目したのは≪U≫という仮想世界があり、そこでは新しい自分になれるという描写です。

岩田 ただ、そうは言っても人はなかなか新たな一歩を踏み出せなかったりするし、新しい自分と現実の自分とのギャップに葛藤したりもする。このあたりに映画とクラフトボスの接点があるのではないかと考えたんです。

水本 細田作品は「異世界」の中で人間としての普遍的なテーマを描いている印象があり、今回の映画でも、人間が変化する時に抱く不安や葛藤が伝わってきましたし、それはクラフトボスが伝えたいこととも通じるように感じました。それはつまり“変わってしまったとしてもなんとかなる”ということです。時代や価値観の変化をある意味で肯定し、変わろうとする人の背中を押したいという思い。そういう、映画とクラフトボスに通じる精神性を軽やかにチャーミングに伝えられたらと。

谷生 CMの絵コンテを拝見した瞬間、これは面白いものを出してくださったと感銘を受けました。今回の映画のテーマを深く考察し、一タイアップCMを超えたドラマ性のあるものに落とし込んでくださっていたので。キャラクターの性格がちゃんと反映されている点も素晴らしかった。正直、なかなか難しかったと思うんです。すずは明るい少女ではないですから。でも、そのすずの特性をちゃんと活かしつつ、親友のヒロちゃんとの関係性も上手く取り込んで、思わずクスッと笑ってしまうぐらい楽しい絵コンテを切ってくださった。あのふたりのやり取りはチャーミングかつ絶妙な塩梅でした。

岩田 このCMを観るほとんどの方が、映画をまだ観ていない。すずがどんな子か多くの方が知らない中、新しい自分への葛藤をどうやったら伝えられるんだろうと。そこで何かオリジナルの設定が必要だと考え、「普通の高校生にクラフトボスのCM出演依頼が来たら」というアイデアに辿り着きました。

水本 映画の中で≪U≫の世界のヒーロー的存在のジャスティスというアバターにスポンサーが付いている描写があり、それがヒントになったんです。

岩田 そして、映画の中ですずの背中を押すヒロちゃんやしのぶくんにもCMに登場してもらおうと。

谷生 CMの中に登場する「すずとクラフトのボス」というキャッチコピーにもクスッとしちゃいました。

水本 うれしいです。そこは“チャーミング”に大事な要素だと思っています。

谷生 タイアップCMというのは映画のスポットCMや番宣で届く層とはまた違う、幅広い層へと映画をお届けできるものだと思っています。だからこそ、このCMの軽やかな口当たりは映画にとってもありがたい。また、CM、映画と順に観て、キャラクターを理解した上でCMを観るとまた面白いと思うんです。結果、また映画を観たくなるという。そんな無限ループに陥っていただけたらうれしいです(笑)。

谷生俊美 2000年日本テレビ入社。報道局、編成局の映画班を経て、2018年に映画事業部へ。今年は『ザ・ファブル 殺さない殺し屋』の共同プロデューサーも務めた
水本晋平 2014年電通入社。CMプランナー。クラフトボスのWEB展開を中心に担当するほか、サントリー天然水、日清食品のテレビCMなどの企画も担当
岩田泰河 2014年電通入社。コピーライター。クラフトボスのWEB展開を担当するほか、サントリースリピッツ「トリス」、小学館「サンデー」などのコピーも担当

『竜とそばかすの姫』×「クラフトボス」のコラボレーションCM

 

ABOUT CRAFT BOSS
NOT JUST DRINKING

ただ飲むだけでなく、視覚や触覚などの五感でその存在を享受できるコーヒー。それが、今年3月にリニューアルした新生「クラフトボス」だ。“働く人の相棒”であり続けてきたBOSSブランドが、いま伝えたいこと

TEXT: SWITCH

 

PHOTOGRAPHY: OSHIMA TORU

“相棒”としての寄り添い方

PHOTOGRAPHY: TADA

 
2017年の誕生以来、BOSSブランドの新たな軸として“働く人の相棒”であり続けてきた「クラフトボス」が、今年3月に大幅なリニューアルを遂げた。ペットボトルでコーヒーを飲むというスタイルがまだ確立していなかった発売当時、「クラフトボス」の開発はBOSSブランドにとって大きな挑戦だった。時代が変われば、生活も、働き方も変わってくる。2010年代も半ばになると、世間では“ノマドワーカー”や“働き方改革”といった言葉が盛んに叫ばれるようになった。そんな時代に、新しいスタイルで働く人たちにも寄り添えるようにと開発されたのが、「クラフトボス」だった。自由な一方で、個人作業時間が増えたり仲間と交流する機会が減ったりと、閉塞感も生まれがちだったところに、“WORK & PEACE”を謳う「クラフトボス」が颯爽と登場した。ガラス瓶のような透明感のあるボトルに、香り高く雑味のないクリアな味わいのコーヒーが入った「クラフトボス」は、4年間でBOSSブランドを支える柱として世代や職種問わず幅広い人々から選ばれる存在に成長した。

今回のリニューアルで最も大きく変わったのは、「クラフトボス」コーヒーシリーズのボトルデザイン。誕生当初から視覚的にも軽やかさや開放感を演出してきた「クラフトボス」だが、コーヒーシリーズのボトルは、新たに“触覚”へもアプローチするデザインとなった。ボトルに大きく施されたエンボス加工に注目して欲しい。持ち手になる部分に、程よく手に馴染む“ボコボコ”がデザインされているのだ。この“ボコボコ”には、現代の働く人のよき相棒でありたいというブランドの思いが象徴されている。リモートが続き視覚・聴覚ばかりを駆使する仕事のほんの合間に、指先でボトルの“ボコボコ”に触れる。指で感じる少しの違和感、ささやかなアナログの感覚が、デジタルに疲弊した脳に新しい風を起こしてくれるかもしれない。日々は、そのゴールも見えぬうちに目まぐるしく変化していく。そんな最中で不安や戸惑いを感じながらも前を向く人々に、この新生「クラフトボス」は、飲み物としてだけでなく“持ち物”としても寄り添い、“相棒”として力を発揮してくれるのだ。
 

PHOTOGRAPHY: OSHIMA TORU
クラフトボスコーヒーシリーズには、ブラック、ラテ、微糖がラインナップ。クラフトボスTEAシリーズは、ノンシュガー、レモンティー、ミルクティー、フルーツティーの4種に、新たにストレートティーが仲間入りした