山田洋次さんの赤土の四角皿

 

チキンのマカロニグラタン

私の譲れないグラタンの定義は「吹きこぼれる」こと。
ソースがグツグツと沸騰し、器から噴火のごとく溢れる。
この吹きこぼれなしにグラタンとは言えない。
グラタンを作る上での私の絶対のこだわり。

 


材料(4人分)
ベシャメルソース・・・・・・ 1単位
鶏のだし汁・・・・・・・・・・・ 1/4-1/2カップ
玉ねぎ・・・・・・・・・・・・・・・ 1/2個
鶏もも、胸肉など・・・・・ 合わせて150g
マッシュルーム・・・・・・・ 4個
塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 小さじ1/2
胡椒・・・・・・・・・・・・・・・・・ 少々
サラダ油・・・・・・・・・・・・・ 大さじ2
ゆで卵・・・・・・・・・・・・・・・ 2個
白ワイン・・・・・・・・・・・・・ 大さじ2
マカロニ・・・・・・・・・・・・・ 100g
グリュイエールチーズ・・ 70g
パン粉・・・・・・・・・・・・・・・ 適宜
バター・・・・・・・・・・・・・・・ 適宜

●ベシャメルソース(一単位分)
バター・・・・・・・・・・・・・・・ 50g
小麦粉・・・・・・・・・・・・・・・ 50g
牛乳・・・・・・・・・・・・・・・・・ 500cc
ローリエ、メース・・・・・ 適量
塩・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 小さじ1/2
白胡椒・・・・・・・・・・・・・・・ 少々

 

つくり方

・・・・・坂田阿希子のここがおいしいポイント

 

マカロニは少しだけ固めにゆで、鶏のだし汁に塩を少々加えたものに30分ほどつけておく。

マカロニにだし汁を吸わせておくことでベシャメルソースの水分を吸いにくくなり、ピタッと馴染む下味がつく。

ベシャメルソースを作る。鍋に牛乳、ローリエ、メースを加えて沸騰直前まであたためる。ふたをしてそのまま置いておく。

ナツメグを使うよりもぐっと上品に香るソースとなる。

別鍋にバターを熱し、小麦粉を加えてよく炒める。薄く色付いてきたら、(2)の牛乳を少しずつ加えて伸ばし、なめらかに混ぜていく。すべての牛乳を加えたら、塩、白胡椒で味を整える。

フライパンにサラダオイルを熱し、玉ねぎの薄切りをしっとりとなるまで炒める。1cm程度に切った鶏肉を加えて色が変わるまで炒め、マッシュルームの薄切りも加える。塩、胡椒をし、白ワインを加え強火で煮詰める。ゆで卵は固ゆでにして、フォークの背などで粗めにつぶしておく。

鶏肉は必ずもも肉と胸肉を両方使うこと。もも肉のジューシーさと胸肉の歯触りが味わえる。マッシュルームはソースに旨味を与える。ゆで卵はほくっと口に入った時になんだか得したような嬉しさを感じられる。また、白ワインを加えたら必ず強火でアルコールを飛ばす。

(3)のソースに鶏ガラスープを加えて少しゆるめに伸ばす。炒めた具材、マカロニそしてゆで卵を加えて和える。

牛乳ではなく鶏のだし汁で調整することでごちそう感のあるソースに仕上がる。マカロニは、早めにソースと和えてしまうとその水分を吸って吹きこぼれない。緩めに仕上げたソースに、焼く直前に加えるのがお約束。

グラタン皿の内側にバターを塗り、流し入れたら上面におろしたグリュイエールチーズ、パン粉をかけ、ちぎったバターをところどころにおく。220℃のオーブンで15〜20分焼く。

ところどころに小さなバターを落としておくと、焼き色が綺麗につき風味もよくなる。

☞ 本文はSWITCH Vol.38 No.2でぜひご覧ください