小泉今日子エッセイ集『黄色いマンション 黒い猫』刊行記念 J-WAVE 公開収録トークイベント

PHOTOGRAPHY: MATSUMOTO SHOTA

小泉今日子エッセイ集『黄色いマンション 黒い猫』刊行記念
J-WAVE 公開収録トークイベント開催!
エッセイ集『黄色いマンション 黒い猫』を通して
“小泉今日子”の魅力を糸井重里が紐解いたトークイベント



4月24日にラフォーレミュージアム原宿で開催された、小泉今日子エッセイ集『黄色いマンション 黒い猫』刊行記念J-WAVE公開収録トークイベント。
エッセイから浮かび上がる小泉今日子の魅力を糸井重里さんが独自の視点で紐解きました。大いに盛り上がったトークイベントの模様を特別にお届けします。


Part3
糸井さんが出したクイズ

糸井
僕、昨日Twitterで、小泉今日子が正解の答えになるクイズをツイートしたんです。このエッセイ集の中のある文章を抜き出して、これは誰が書いたでしょう? って。答えは4択で、1番は燃え殻さんっていう人———彼はたぶんテレビ関係の美術さんをやっていた方だと思うんですけど、すごく哀切感の漂う良い文章を書いていて、最近ものすごく好きだなと思う人で。2番、又吉直樹さん。3番、江國香織さん。4番が小泉今日子。そういうクイズを出したらたくさんの人が回答してくれたんだけど、ほぼほぼ4人均等に票を集めたんです。
小泉
なるほど。
糸井
そのクイズを通して僕が何を言いたかったかというと、いきなり文章を見せた時に、これは誰の文章だっていうのはそんなにはっきりと区別はつかないんだよ、ということ。小泉さんがタレントだからといって変な先入観で文章を読まれるのはいやだなと思って、クイズを通してそのことをみんなにわかって欲しかったんです。
小泉
ありがとうございます。
糸井
ちなみにそのクイズで抜き書きした文章は、幼い時の記憶で、夕方の温かい赤い夕焼けの色から、急に突き放したように夜になって暗くなるということを描写したもので、また“間”の文章なんですよ。
小泉
ほんとだ。いやだ私ったら(笑)。“間”のことを書いちゃうのはどうしてなのかなぁ? あとよく人に言われるのは、もうなくなってしまったものや死んじゃった人のことを書くよねってことで。そういうことを意識して書こうと思っているわけじゃないんだけど、心に残っちゃってるんですかね。
糸井
なくなっていると人は簡単に言うんだけど、私の中ではあります、という、それも“間”の話ですよね。
小泉
“間”というのもやがてはなくなっちゃうから、きっと悲しかったり、敏感に感じちゃうんだろうな。さっきまでの赤い夕陽がなくなっちゃうとか……。


糸井
たとえば釣りって、よく釣れるから夕方にやるのが一番楽しいんです。だんだん陽が落ちていく中でやっていて、まだラインが見えるからもうちょっといいよね? と思いながら粘っていると、突然暗くなって、“いいかげんもう帰れ”と言われるような瞬間が来るんですよね。
小泉
「ええ! 嘘? と思いますよね、あれ」
糸井
そうそう。徐々に徐々にを楽しんでいる時に、君いつまでもそんなことやってんじゃないよって言われる感じ。小泉さんはそういうことに対していつも敏感に考えているんじゃないかな。
小泉
そうなのかなぁ。言われて気づきました。
糸井
さっきも簡単に「家庭崩壊しまして……」なんて言ってましたけど、でも家族は結局続いていったじゃないですか。
小泉
そうですね。それぞれの人間関係とかは全然悪くなってなくて、ただ解散しただけというかね。だからたまに復活コンサートとかしちゃう感じね(笑)。
糸井
だからまったくどっちとは言いきれないんだよね。崩壊したんだけどとてもいい家族で、良い家族なんだけど崩壊はしていてみたいな。やっぱり“間”なんですよ。
この記事が気に入ったら


最新情報はFacebook、Twitterでチェック!

公式Facebook 公式Twitter

switch34-2
好評発売中
SWITCH LIBRARY
小泉今日子エッセイ集
黄色いマンション 黒い猫

SWITCH連載「原宿百景」で、小泉今日子が9年にわたって書き綴った33篇に、書き下ろし1篇を加えた珠玉のエッセイ集。小泉今日子が「今しか書けなかったこと、今だから書けたこと」

詳細はこちら

SWITCH STORE
© Switch Publishing Co., Ltd. All Rights Reserved.
ページトップへ